上賀茂神社のご利益・見どころは?御祭神は? おすすめのお守りと、特別参拝で感じたパワーの源

京都

下鴨神社の森の中で静かに整ったあと、上賀茂神社へと向かいました。そこは、下鴨神社とはまったく異なる印象を持つ場所でした。

参道に足を踏み入れると、視界が一気にひらけ、空へと抜けていくような感覚があります。下鴨神社の糺(ただす)の森へ入っていく感覚とは対照的に、ここでは鳥居をくぐるたびに空が高く広がり、意識が外へ、上へと向かっていきます。参道に立つだけで、何かが解き放たれるような開放感。

上賀茂神社の見どころ、とくにおすすめの特別参拝の体験とあわせて、この開放感をいただく歩き方をご紹介します。

上賀茂神社の御祭神は? ご利益は?

上賀茂神社(正式名:賀茂別雷神社=かもわけいかづちじんじゃ)は、京都でも最古級の神社のひとつで、ユネスコの世界遺産にも登録されています。
御祭神は賀茂別雷大神(かもわけいかづちのおおかみ)。下鴨神社の御祭神・賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)の娘、玉依媛命(たまよりひめのみこと)の御子神で、「雷を別ける(分け隔てる)ほどに強い力を持つ神」として、災厄を祓い、新たな力をもたらす存在として古くから篤く信仰されてきました。

厄除けや開運、必勝、雷除け——そのご利益の言葉はどれも、守るというよりも、新しく踏み出すための力に近く、境内全体を包む空気も、どこかそのことを物語っているように感じます。

上賀茂神社の見どころは?

境内でまず目を引くのが、拝殿前に置かれた円錐形の砂山、「立砂(たてずな)」です。2600年以上前、神が降臨したとされる本殿から北北西に約2キロのところにある神山(こうやま)をかたどったもので、神を迎える目印として、頂上に松の葉が左に3本・右に2本ーー陽と陰を表す形で立てられています。実物は思ったよりずっと大きく、その存在感に思わず立ち止まりました。

さらに境内の奥に進むと、本殿に入る手前に「岩上(がんじょう)」と呼ばれる場所があります。神が最初に降りたとされる岩で、社殿が整う以前、この場所そのものが祭祀の中心でした。今も5月15日に行われる葵祭(賀茂祭)御神事の時にはこちらで祝詞があげられます。

立砂が山を象徴するものであるとすれば、岩上は、上賀茂神社のはじまりの場所そのもの。山や石に神を見出す、より古い信仰のかたちが今も静かに守られています。社殿の美しさとはまた別の、剥き出しの美しさが、そこにはありました。

上賀茂神社の特別参拝とは?

上賀茂神社で、特におすすめしたいのが、特別参拝です。500円で拝殿の奥、国宝の本殿と権殿のある「内庭」に入れていただくことができます。

白い襟(浄掛:きよかけ)を首から掛け、直会殿の畳の部屋で待っていると、神職の方のお話が始まります。上賀茂神社に伝わる創建の物語、「賀茂神話」ーー賀茂玉依比売命(かもたまよりひめのみこと)が、川から流れてきた丹塗矢(にぬりや)の霊力で懐妊し、父である天上の神(天津神)の子を産み、やがて一度父神のもとへ上がった賀茂別雷大神が神山に降臨されるまでの物語です。

お話を聞いた後はお祓いを受け、最後に内庭へ進み、御神体である神山の方向へ向かって手を合わせました。

そこにあったのは、ただただ澄みわたった空気。自分の内側が静かにひらいていくような、透明な明るさが残りました。厄除けや開運、必勝——そうしたご利益の言葉は知っていたのに、参拝を終えたあとに感じたのは、「願いをかなえてもらう」という感覚ではなく、もっと根源的な何か。それほどに強く、はじまりに立つ力を授かることに近いのかもしれない、と思いました。

上賀茂神社 おすすめのお守りは?

上賀茂神社の境内入り口には、日曜祝日の朝とお祭りのある日に、白い神馬が登場します。ちょっと緊張しましたが、ニンジンをあげることができました。厳かな空間の中に、ふっと力がゆるむようなひとときが生まれるのも、上賀茂神社の魅力のひとつです。

上賀茂神社では、特に神馬が登場する日のみ神馬舎で授与される「神馬鬣(たてがみ)守」が人気です。私はお土産でいただいた鈴のお守りをつけていますが、いつも本当に清らかな音で祓っていただいているような清らかさを感じます。

参拝を終えたあと、おみくじをどれにしようか迷っていると、ふとかわいい八咫烏の姿をした「八咫烏みくじ」が目に止まりました。100個ほど並ぶ中からひとつを選ぶと、「吉」。おみくじなのに、部屋に飾っているとお守りのような、静かな余韻が続いています。いつもいただく筒のおみくじとはまた別の、新しい楽しみ方です。

摂社・大田神社へ

上賀茂神社から歩いて10分ほどの摂社、大田神社へも足を運びました。
湿地に咲く杜若(かきつばた)で知られるこの神社の御祭神は、芸能と長寿の神様である天細女命(あめのうずめのみこと)。賀茂最古の神社で、上賀茂神社よりも歴史は古いとされる、密やかな水と大地の気配に満ちた場所でした。

下鴨神社が「整える場所」だとすれば、上賀茂神社は「はじまりに触れる場所」。
水の流れをたどるように京都の神社を歩いていくと、そうした感覚が、少しずつ形を持ちはじめます。

そのまま、貴船神社へと向かいます。

上賀茂神社へのアクセス

上賀茂神社
御祭神
 賀茂別雷大神

住所:京都府京都市北区上賀茂本山339
アクセス:市バス「上賀茂神社前」「上賀茂御薗橋」「御薗口町」バス停から徒歩すぐ
開門時間:5:3017:00 
※本殿・権殿の特別参拝は10001600(土・日・祝は1630

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