大神神社へ正式参拝。御祭神と参拝順序は?「幸魂 奇魂〜」のパワーとは?

神社

9月、奈良の大神神社(おおみわじんじゃ)に正式参拝に伺いました。訪れるたびに胸の奥がすっと静まり、何度来てもありがたい気持ちになる神社です。日本最古といわれるこの大神神社で、参拝の際に唱える「幸魂(さきみたま) 奇魂(くしみたま)〜」という詞(ことば)には、深い意味があります。

ご祭神のお話から、正式参拝の流れ、授与品、そして帰りに立ち寄りたいお店までをご紹介します。

大神神社へ正式参拝。「幸魂 奇魂 守給 幸給」と3回唱える?

大和盆地の東南に鎮座する大神神社は、崇神天皇7年(紀元前95年)に創祀されたと伝えられています。本殿を持たず、467mの三輪山そのものをご神体とする原初の祭祀の形が残ることから、日本最古の神社と呼ばれてきました。

この大神神社で大切にされているのが、鎮魂詩(いのりのことば)です。

幸魂(さきみたま)
奇魂(くしみたま)
守給(まもりたまえ)
幸給(さきはえたまえ)

正式参拝では宮司さまとともに3回唱え、一般参拝でもお賽銭箱の横に掲げられています。この詞は、大物主大神と深いかかわりを持つ、ある古伝に由来します。

大神神社の正式参拝順序とは?

なぜ、大神神社の参拝ではその言葉を唱えるのか。その秘密を探る前に、まず参拝の順序を確認してみます。

一の鳥居:遠く手前からも見える大きな鳥居をくぐり、境内の方へ。

二の鳥居:境内の入口である二の鳥居が見えてきます。鳥居の上には蛇のような雲が迎えてくれました。軽く一礼して参道へ進みます。

祓戸神社:参道途中の左手にあるこの祓戸神社では、まず心身の祓い清めをします。祀られているのは「祓戸四神」。

瀬織津比売(せおりつひめ)
速開都比売(はやあきつひめ)
気吹戸主(いふきとぬし)
速佐須良比売(はやさすらひめ)

お名前の響きそのままに、すっと祓い清められるような感覚をいただきました。そこから参道の階段を上がり、手水舎を経て、しめ縄の鳥居をくぐると、空気が一段と変わります。拝殿の奥にある三ツ鳥居の向こう側、三輪山の気配に包まれながら、まずはご挨拶をしました。

正式参拝の受付には、左手の参集殿へ。

初穂料は5,000円〜(新年期間は2/6まで6,000円)。1万円以上を納めると拝殿で玉串(榊の枝)を、2万円以上は御神楽舞を奉納できます。

受付を済ませて白いタスキを身につけ、しばらく待っていると、名前を呼ばれて中へ進みます。宮司さまが個々のお願いごとに応じた祝詞をあげてくださいました。

祝詞の奏上は、HPの説明によれば「神様と参拝者の間を執りもつ」、ご祈祷の一番大切なところです。最後に、鎮魂詞を宮司さまと一緒に3回、唱えました。三輪山と身体の奥が一瞬響きあうような、不思議なパワーをいただいた感覚に包まれます。

大神神社の御祭神は?

大神神社の御祭神は大物主大神(おおものぬしのおおかみ)。国造りの神様であり、産業開発や方位除け、厄除け、縁結びや夫婦円満、医薬、酒造りの神様としても広く信仰されています。

『古事記』では、大物主大神が出雲の大国主神の前に現れ、「吾をば倭の青垣、東の山の上にいつきまつれ」と自ら、三輪山に祀られることを望んだとあります。

その際、大国主神が祀ったのが「幸魂・奇魂」であると伝えられます。幸魂は「人々を平和で幸福に導くはたらき」、奇魂は「霊妙なはたらきで物事を成就に導くはたらき」とされています。

『日本書紀』では、大物主大神が自ら、大国主神の幸魂・奇魂であると名乗られたと記されています。つまり……この鎮魂詩を唱えること自体が、大物主大神とのご神縁を結ぶこと。出雲大社でも同じ詞が大切にされています。大神神社と出雲との深いつながりが表れています。

大神神社 おすすめしたい授与品は?

さて、大神神社の正式参拝では、最後に一人ずつ玉串を捧げてから、拝殿へ移動しました。

拝殿の中に入ると、三ツ鳥居の合間から向こうに豊かな木々の緑が少しだけ見え、風が通り抜けていきます。三ツ鳥居を通して三輪山に向かって参拝し、金幣という御幣を神前に供えます。

拝殿自体が実際に三輪山に向けられていることが感じられて、とても気持ちのいい空間でした。宮司さまのお話を伺い、最後に御神符とお下がりの御饌米、そして御神酒をいただきました。

外に出て、最後に授与所へ。公式ページには載っていないのですが、「みまもり」(1,000円)という小さなかわいいヘビがついたお守りがおすすめです(新年のご案内の初詣授与品の中には出ています)。

さらに、令和8年は丙午。馬の絵が入った「大三輪暦」(200円)も一緒に買いました。季節の行事や二十四節気、農作の暦など、読むだけで幸せな気持ちになれます。

ご神体である三輪山への登拝受付に向かってみると、通常9時からお昼までの受付が、今回は9月でも「熱中症予防のため」10時半で終了していました。

今回は叶いませんでしたが、気を取り直して二の鳥居近くの老舗「森正」さんへ。冷やしそうめんセットをいただきました。冷やしそうめんは優しい味わいで、ついてきた柿の葉寿司もおいしく、帰り道のスタンドショップで、つい柿の葉寿司だけ、おかわりをしてしまいました。

新年にあたり三輪山の気にふれたい方、神話の源流を歩きたい方に、心からおすすめしたい参拝体験です。

大神神社
御祭神 
 主祭神
  大物主大神(おおものぬしのおおかみ)
 配祀神
  大己貴神(おおなむちのかみ)
  少彦名神(すくなひこなのかみ) 

住所  : 奈良県桜井市三輪1422
アクセス: JR桜井線(万葉まほろば線)三輪駅より 徒歩5分
      JR桜井線・近鉄大阪線 桜井駅北口2番乗り場 シャトルバスで約20分
開門時間: 9:00~16:00
(ご祈祷受付。御神楽祈祷受付は 12-2月は15:30まで)

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