瀧原宮の参拝順序とは? 御祭神とご利益は? 人生の節目に呼ばれるゼロ磁場の“水の参道”

伊勢

瀧原宮(たきはらのみや)と瀧原竝宮(たきはらのならびのみや)にお参りしました。

伊勢神宮内宮から南に30キロほど。古くから「遙宮(とおのみや)」と呼ばれる、伊勢神宮の別宮です。娘が小さいころに初めて訪れて以来、その静かな気配に惹かれ続けている、私にとって特別なお宮です。

5月の連休、子どもの日の時期には、鯉のぼりのお札が頒布されることもあり、
お子さまと一緒の参拝にもおすすめです。いまでも、美しい参道を小さな娘が鯉のぼりを持って走っていた姿を思い出します。

このお宮の魅力と、まわり方をご紹介します。

瀧原宮とは?

瀧原宮に着いたのは夕方でした。

参道入口の鳥居のまわりには誰もいなくて、ちょっとためらっていると、夫が「行けるところまで行ってみよう」と言います。明日ゆっくりお参りしたいのになあ、そう思いながら参道を歩き始めると、すぐに水の中にいるような深くて優しい空気に包まれます。

ヒグラシが少しずつ啼きはじめ、その響きで作られた空間を進むような感じになりました。

あ……大丈夫かも。勝手にそう受け取ってさらに進むと、すぐ右側に内宮の五十鈴川と同じような御手洗場(みたらし)が出てきます。川の水で清めてから参拝します。

瀧原宮の創建は古く、垂仁天皇の御代(紀元前後の時代)にまで遡ると伝えられます。

第11代垂仁天皇の皇女・倭姫命(やまとひめのみこと)が、天照大御神を祀る地を探す旅の途中、この瀧原の地に「神が宿る」と感じ、天照大御神をお祀りしました。その後、倭姫命の旅はさらに続き、現在の伊勢神宮内宮の地が定められました。このため、瀧原宮は伊勢神宮の原初的な姿を残す場所として大切にされ、「元伊勢のひとつ」とも呼ばれています。

瀧原宮の参拝順序は?

瀧原宮の約600メートルの参道には、樹齢数百年といわれる大きな杉が並びます。途中、有名な「ねじれ杉」を過ぎ、参道の奥までたどり着くと、整然とした空間にいくつかのお宮が見えてきます。参拝順について、「瀧原宮から順番にお参り下さい」というお札がありました。

  1. 瀧原宮
  2. 瀧原竝宮
  3. 若宮神社
  4. 長由介神社(川島神社)

瀧原宮と瀧原竝宮は同格なので、両方きちんとお参りすることが大切です。

若宮神社の御祭神、若宮神(わかみやのかみ)は瀧原の地に縁のある水の神といわれます。瀧原宮に向かって右のこの若宮神社を参拝してから、手前の長由介(ながゆけ)神社にお参りします。

瀧原宮の御祭神は?

瀧原宮と瀧原竝宮には、ともに天照大御神御魂(あまてらすおおみかみのみたま)が祀られています。以下のようなご利益があるとされています。

  • 心身の浄化・厄除け
  • 人生の転機における導き
  • 本来の自分に立ち返る力
  • 家族・子どもとのご縁の守護
  • 新しい流れへの再出発

とくに瀧原宮は、伊勢神宮の中心から離れた静かな地にあり、深い森と水に包まれた環境から、「整える」「受け入れる」力が強い場所といわれます。確かに、ただここに受け入れてもらっただけで感謝の気持ちでいっぱいになります。

瀧原宮がゼロ磁場といわれる理由

今回訪れたのは、ちょうど仕事の大きな節目を超えた時期。先が見えない微妙な気がかりと、自分が何者でもない気持ちよさの両方をかかえていました。そんな時に瀧原宮の柔らかさ、優しさは深く染みわたりました。瀧原宮を称して“ゼロ磁場”という言葉があることを後から知りましたが、まさにプラスでもマイナスでもない、ただただ自分が縁あってそこにいることを許される、そんな場所だと感じます。

平日の夕方だったこともあり、夕方の誰もいない時間にゆっくりと参拝、満たされた感覚のまま、引き返すときには薄暗くなっていました。もう宿衛屋には誰もいらっしゃらないかな。

そのとき、初めて参拝者が現れて、宿衛屋の窓をトントン、と叩きました。すると中から御神職の方が現れたのです。

私たちもあわててその後ろに並び、小さなお札のお守りと御朱印をいただいて、ふたたびひぐらしの合唱の中を参道入口まで戻りました。

夢のような参拝の時間。娘が鯉のぼりを持って走っていたのは、もうはるか前のことなのに、そこには当時の自分も娘も夫もいて、いまの自分と夫とそのまま一緒に歩いているような心地になりました。

瀧原宮の参拝体験は、毎回違います。
けれど共通しているのは、すべてを静かに受け入れてくれるような穏やかな雰囲気と、水中を歩くような感覚です。今回も鳥居を出ると、本当に水の中からぽん、とこちらに戻ってきたような心地がしました。

思い出すだけで、天照大御神の寛容さ、森の懐の深さをしみじみと感じて、
神社参拝の喜びの原点に、そっと還るような気持ちになります。

瀧原宮へのアクセス

皇大神宮別宮 瀧原宮 瀧原竝宮
 御祭神
  天照大御神御魂

住所:三重県度会郡大紀町滝原872
アクセス:JR滝原駅より徒歩20分
 紀勢自動車道「大宮大台IC」からR42を尾鷲方面へ約10分
開門時間:5:00-18:00(1月-4月,9月)
     5:00-19:00(5月-8月)
     5:00-17:00(10月-12月)

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