小河内神社とは? 御祭神は? 奥多摩湖の小河内ダムとともに遷された「首都用水の護り神」

東京

小河内神社に立ち寄ったのは、まったくの偶然でした。

武蔵御嶽神社からの帰り道、奥多摩湖のほとりを車で走っていたときのことです。ふと運転席のGoogle Map画面の鳥居マークが目に入ったのです。出島のような形のところにあることも興味深く、行ってみることにしました。

特に下調べをしていたわけでもなく、流れの中でたどり着いた場所でした。突然訪れてみて感じたことを含めて、小河内神社についてご紹介します。

小河内神社はどこにある?

武蔵野御嶽神社から山を下りて川沿いを走り、奥多摩湖エリアに入ると、とにかくダムに水が少なく、水があるはずの場所に土が剥き出しになった山肌が続くのが見えました。見慣れない光景に貯水率をスマホで調べてみたら、4割を切っていることに愕然としました。

そのときに地図の画面上で見つけたのが、小河内神社でした。さらに検索すると東京都神社庁のページが出てきて、最初に見えた小河内神社の説明の言葉が「首都用水の護り神」ーーこ、、これは今日行かなくては!と、そのまま向かいました。

他の車とは違う方へ進み、車を降りてみると当然ながらひと気はなく、ちょっと緊張して、夫と一緒に手を叩いて音を出したり、声を出したりしながら進んでいきます。

少し坂道を登り、最後に苔むした急な石段を登り切ると、思いがけなく立派な神明造の社殿が見えました。

小河内神社の御祭神は?

小河内神社は、1938(昭和13)年に工事が始まり、1957(昭和32)年に完成した奥多摩町の小河内貯水池の建設にともなって、水没した小河内全地域に祀られていた神社を合祀してつくられた神社です。入り口の大きな石造りの社務所改築記念碑に掘られた御由緒を見ると、たしかにこうあります。

「このお社は (中略)九社十二祭神を勧請して創建され小河内地区の鎮守神であり 一には首都用水の護り神となっているものです」

奥多摩がかつては江戸と甲州(山梨)方面をつなぐ交通の重要地点だったこともあり、9つの神社の御祭神も錚々たるお顔ぶれです。

 貴船大神(貴船神社)
 大山祇神・火産霊神(温泉神社)
 天照皇大神(箭弓神社)
 広国押建金日命(金御岳神社)
 伊弉那美命(愛宕神社)
 速玉男命・事解之男命(熊野[青木]神社)
 高皇産霊神(御霊神社)
 熊野三神(御岳[留浦]神社)
 加茂別雷神(加茂神社)
 神皇産霊神(=東京神社庁のHPにはなく、神社の記念碑の記載順に紹介)

もともとこれだけの神社がこの地域にあり、それがひとつの場所に集められている。背景を現地で知り、この場所の厳かな静けさの理由が少しだけわかった気がしました。

でも最初に立ったときは、少しだけ落ち着かない気持ちになりました。人の気配がほとんどなく、観光地でもない。武蔵御嶽神社のあとに訪れたこともあり、どこか自分がまだこの場所になじんでいないような感覚がありました。関係のとりかたがわからない、というのか……。

それでもそのまま帰るのではなく、お参りをしたあと、その場で少しだけ呼吸を整えて、しばらく静かに時間を過ごしました。

そのうち最初に感じていた距離が、少しずつほどけていった気がしました。こちらが落ち着いていくと同時に、場のほうも少し受け入れてくれたような、そんな感覚です。少しほっとしたような気持ちになって、また車に乗りました。

小河内神社では、毎年9月第2日曜日に、近くに住む各地区代表の方たちによる「小河内神社例大祭」が開かれています。奥多摩町やNPO日本の祭りネットワークのサイトによると、国指定重要無形民俗文化財 ユネスコ無形文化遺産である小河内の鹿島踊り、原獅子舞、川野獅子舞など、今も各地区に伝わる踊りが奉納されるそうです。

小河内神社へのアクセス

小河内神社
御祭神
 天照皇大神、広國押武金日命、伊弉那美命、貴船大神、大山祇神、
 火産霊神、速玉男命、事別之男命、高皇産霊神、熊野三神、加茂別霊神、神皇産霊神
住所:東京都西多摩郡奥多摩町河内149
アクセス:JR 青梅線「奥多摩駅」より西東京バス「小河内神社前」5分

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