寒川神社 八方除のご利益とは? 楽しみ方は?おすすめコースは?

神社

初詣はもちろん、神奈川県では常にたくさんの人が集まり、年間での祈願の数は全国一にのぼるという寒川神社。ぱっと聞いただけでは、その人気の秘密がよくわからないのですが、知れば知るほど、その効果について、じんわりと理解と納得が深まる場所なのです。今回は、お正月の御祈祷は数時間待ちという人気の秘密を探りつつ、あえてその楽しみ方をご紹介します。

寒川神社とは?

寒川神社は、神奈川県高座郡寒川町に鎮座する、相模國一之宮です。御祭神は寒川比古命(さむかわひこのみこと)と寒川比女命(さむかわひめのみこと)の二柱。合わせて寒川大明神と称され、全国で唯一とされる「八方除(はっぽうよけ)」の守護神として知られています。

寒川神社は、江戸(現在の東京)から見て南西――つまり裏鬼門(坤)の方位に位置しています。古来、都や城を守るうえで重要とされた方角に鎮座し、方位や地相に関わる災いを鎮める神として、特別な信仰を集めてきました。現代では、春分の日と秋分の日の日の出・日の入りの位置を結ぶと寒川神社・富士山・出雲大社が一直線に並ぶ「レイライン」が出現する日ということでも人気が集まっています。

927年(延長5年)に編纂された『延喜式』神名帳では、相模國十三社のうち唯一の名神大社とされています。源頼朝、北条義時、武田信玄といった武将たち、そして徳川将軍家からも篤い信仰を受けてきました。その由緒からも、この神社が「国家・社会を守る祈りの場」であったことがわかります。

私自身は、かつて勤めていた職場で、総務部長が毎年会社の安泰を願ってわざわざ他県から参拝していたことで寒川神社を知りました。そのためどこか「個人の願い」以上に、「組織や社会の節目を整える場所」という印象があります。都内から向かう道中、天気の良い日には進行方向に大きく富士山があらわれ、長い時間をかけて守られてきた土地であることを、身体感覚として実感させられます。

寒川神社 八方除の効果とは?

寒川神社の八方除は、公式サイトによると

「地相・家相・方位・日柄などに起因するすべての禍事・災難を取り除き、家業繁栄・福徳円満をもたらす御神徳」

とされています。

厄年や方位除けはもちろん、引っ越し、家の新築・改築、転職、事業の節目など、「理由を言葉にしきれない不安」も含めて祈願できるのが八方除の特徴です。そのご利益の背景にあるのが、受付時に御神職がお願いごとの内容を聞きながら、心願成就や開運招福など、21の名前がついた中から、あるいはそれ以外でも、どれにするか相談に乗ってくださるところです(2つくらいまでがいいそうです)。これだけでも、行列覚悟で全国から参拝者が集まる理由がよくわかります。

ご祈祷は当日受付のみで、事前予約はできません。多くの神社と同様、受付順に案内される形式です。遠方で参拝が難しい場合には、郵送による御祈祷にも対応しています。

特定の年齢や時期に限らず、「いま整えておきたい」と感じたときに足を運べるのが、寒川神社の懐の深さと感じます。

寒川神社の楽しみ方、味わい方

寒川神社ならではの楽しみ方として、ぜひ知っておきたいのが公式サイトのライブカメラです。御本殿前の内庭の様子がリアルタイムで映し出されていて、参拝前に境内の雰囲気を感じることができます。

お正月三が日の映像を見ると、画面からあふれる人出に圧倒されます。SNSでは「ご祈祷の列に並んでから終わるまで4時間以上かかった」という声も。それでも不思議なことに、参拝者の列はいつ見てもとても整然としています。ざわざわしていても、みんな穏やかに順番を待つ空気そのものが、寒川神社の御神徳の現れのように感じられます。

2月に夫と参拝した際は比較的落ち着いた時期で、参拝後にライブカメラに映る位置に立ち、記念にスマートフォンで画面を撮影しました。後で確認すると、確かに自分たちの姿が小さく映っていて、思いがけずこの場所で「たくさんの人と場所と時間を共有した証」を持ち帰ることができました。

寒川神社・参拝のおすすめコース

寒川神社で御祈祷を受けた方だけが入れるのが、寒川神社の御本殿の奥に広がるお庭、神嶽山(かんたけやま)神苑です(3月〜12月13日まで/9時〜16時/月曜休)。

神嶽山を通して寒川大明神を拝むことができる「裏参拝所」をはじめ、寒川神社の起源に深く関わりがある神聖な泉であり、お水もいただける「難波の小池」、湧き水が流れ出る「八氣の泉」ほか、八方除と神社について学べる「方徳資料館」など、ここでしか触れられない寒川神社の真髄が詰まった場所です。このお庭に伺うことを励みに並ぶ方も多いという理由がよくわかります。

神苑を散策後、ぜひお土産に持ち帰りたいのが、名物の八福餅です。八角形をしているお餅の餡の表面に刻まれた「八」の字をいただき、八方からの福を体に取り入れる――そんな意味が込められています。

参拝の帰り道には、車で15分ほどのところにある日帰り温泉「野天湯元 湯快爽快 ちがさき」でゆっくり過ごすのもおすすめです。多くの願いと祈りが集まる場所で静かに並び、手を合わせ、その余韻のままのんびりとお湯につかると、心と身体の両方がふんわりと整っていく感覚があります。

節目のとき、少し立ち止まりたいとき、静かに自分を整えたいときに、何度でも訪れたくなる神社です。

相模國一宮 寒川神社

御祭神
 寒川比古命
 寒川比女命

住所:神奈川県寒川町宮山3916
アクセス:JR相模線宮山駅より徒歩5分
     圏央道・寒川北インターを出たら右折。中里交差点より2〜3分
参拝時間:6:00〜日没(社務所・御祈祷は8:00〜17:00)

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