愛宕神社に参拝してきました。
猛暑日の休日。外に出る気もしないけれど、仕事のことで休日まで気が重いし、少し気分を変えて静かに考えてみたい。そう思ったのもありました。
駅から歩くと、虎ノ門から愛宕にかけて高層ビルが続きます。看板もなく、神社の気配はありません。スマホの地図を見ながら歩いていると、急に空間がぱっと広がりました。見ると、鳥居。
え。赤い鳥居のすぐ後ろに、黒い壁が?
それが、傾斜が急なことで知られる愛宕神社の「出世の石段」でした。
「登ると出世する石段」ーー今回はこの石段の登り方と、都会のど真ん中に急に現れる、都内最高峰の丘の上の神社の参拝方法をご紹介します。
愛宕神社の「出世の石段」とは?
この石段は「出世の石段」と呼ばれています。江戸時代、三代将軍家光公の御前で、四国の丸亀藩藩士・曲垣平九郎(まがき・へいくろう)が馬でこの石段を駆け上がり、山上の梅(「将軍梅」として現在も大事にされています)を手折って献上した――その伝説から名づけられたと伝えられています。86段、傾斜約40度。
下から見上げると、みなさんゆっくりと身を固くしながら上り下りしています。「途中で止まってはいけない」という話を思い出し、息を乱さないよう、ひと思いに目の前の石段だけを見ながら一段ずつ登ります。
これって目の前のことに集中するから出世するってこと?などと考えつつ、50段目ぐらいで息が切れてきました。それでも止まらず、なんとか1分足らずで登頂に成功。
急に視界が明るくなり、エレベーターのドアが開いたような感覚に襲われました。
愛宕神社はなんの神様? ご利益は?
愛宕山は標高25.7m。天然の山としては23区で最も高い小丘と言われています。
この地に1603年、愛宕神社が徳川家康の名によって創建されました。境内は落ち着いて明るく、池と黄金の鳥居があるおかげか、天上界をイメージしてしまうような雰囲気です。
手水舎で清めてから本殿に進むと、今度はすっと薄暗くなり、本殿の奥のほうにきらびやかな飾りが見えます。
主祭神は火の神・火産霊命(ほむすびのみこと)。防火・防災の神様です。出世の石段のお話から、仕事運・出世の参拝が広く知られるようになりました。
一緒に祀られている配祀神は
・罔象女命(みずはのめのみこと)〈水の神〉
・大山祇命(おおやまづみのみこと)〈山の神〉
・日本武尊(やまとたけるのみこと)〈武徳の神〉
・将軍地蔵尊・普賢大菩薩
お守りも種類がたくさんありました。
ほとんどの方が、石段の模様が施された金色のカード型のお守り「勝運御守護」をいただいていかれます。すぐそばには、使うと武士や馬が鳥居をくぐって石段を上る仕掛けのペンも。それも気になりましたが、境内末社の弁財天様のお守りの色とデザインに惹かれ、そちらをいただきました。
愛宕神社の境内が明るい理由
境内の不思議な明るさについて、理由の一つに気がつきました。
まわりを、高層ビルがぐるりと囲んでいます。
ちょうど夕方、日暮れの太陽がいくつものビルに反射して、3つも4つも太陽がありました。スポットライトを浴びているような、見守られているような感覚に包まれます。
これが現代の出世パワーを生み出すのかもしれない、と感じました。
参拝を終えて、自分はこれからどうしたいのかな、と仕事の先に思いを馳せながらひいたおみくじは、大吉。「漸々吉運に向いて思わず早く叶う」とありました。淡々と進んでよし、と受け取りました。
愛宕神社 降りる時はどうする?
参拝を済ませても、愛宕神社は最後まで気が抜けません。
「登った石段を降りると運を落とす」という言い伝えもあるようです。それでもほとんどの方は、しばらく下を眺めた後、手すりにつかまりながら急な石段を降りて行かれました。女坂から上がって来られた方もいらっしゃったかもしれません。
私は石段との違いも知りたくて、女坂へ回ってみました。こちらは明るく、傾斜も多少ゆるやかでしたが段数は107段、登るとなったら大変そうです(エレベーターや車道も完備されています)。
女坂の入り口、社務所の奥に、お休み処「山の上の茶屋」があります。
境内で採れた梅のシロップを使った季節限定「厄除け氷」は770円。境内にあふれる太陽の光を全身にとりこんでから、女坂を降りました。
86段を一段ずつ、でも一気に上がり、柔らかい光に包まれて無事に降りて来られた達成感。考えごとの順番が少し入れ替わったような気がしました。
愛宕神社へのアクセス
愛宕神社 御祭神:火産霊命 罔象女命(みずはのめのみこと)〈水の神〉 大山祇命(おおやまづみのみこと)〈山の神〉 日本武尊(やまとたけるのみこと)〈武徳の神〉 将軍地蔵尊・普賢大菩薩 住所: 東京都港区愛宕1-5-3 アクセス:地下鉄日比谷線「神谷町駅/虎ノ門ヒルズ駅」徒歩5分 地下鉄銀座線「虎ノ門駅」徒歩8分 地下鉄都営三田線「御成門駅」徒歩8分 JR「新橋駅」徒歩20分 参拝時間:自由(社務所・駐車場は9:00−16:00、茶屋は11:00-16:00 水曜休)


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